サービスのご案内

修理後の電波品質とは何か|CMW500でわかること、わからないこと

修理後の電波品質とは何か|CMW500でわかること、わからないこと

  • 総務省総務大臣登録 修理業者登録番号 R000002/T000002
  • ISO 9001ISO9001:2015 認証取得スマートフォンパーツ輸入・修理
  • PSEPSEマーク対応部品電気用品安全法に適合

【この記事でわかること】

  1. 修理後の「電波品質」とは何を指すのか
  2. CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)とは何か
  3. CMW500で修理前後に何を確認するのか
  4. CMW500でわからないことも正直にお伝えする
  5. スマートドクタープロが測定を続ける理由

「修理後の電波測定を実施しています」

この言葉を聞いて、具体的に何を測定しているのか、何がわかるのかをイメージできる方はほとんどいないでしょう。

電波は目に見えません。だからこそ「測定した」という言葉だけでは、その意味を正確に伝えることができません。

この記事では、スマートドクタープロが約11年間実運用してきた電波測定器CMW500を使って、修理後に何を確認しているのか、そしてなぜそれが重要なのかを具体的にお伝えします。


そもそも「電波品質」とは何か

スマートフォンが発する電波には、品質の基準があります。

出力が強すぎれば他の通信機器に干渉します。弱すぎれば通話が途切れたり、データ通信が不安定になります。発射する周波数がずれれば、意図しない通信帯域に影響を与えます。

これらを国が定めた技術基準の範囲内に収めることが、スマートフォンメーカーに課された義務であり、技適マークはその証明です。

修理によってこの電波品質が変化していないかを確認すること。それが工事設計合致義務の本質です。

電波品質の指標 内容 問題が起きると
送信出力 電波の強さ 他の通信機器への干渉・通話不安定
周波数特性 電波の周波数帯域 意図しない通信帯域への影響
変調精度 電波の変調の正確さ 通話品質・データ通信速度の低下

CMW500とは何か

CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)は、ドイツのローデ・シュワルツ社が製造する世界基準の無線通信測定器です。

通信事業者・研究機関・メーカーの開発現場で使用される本格的な測定器であり、LTE・5G・Wi-Fi・Bluetoothなど現代のスマートフォンが使用するあらゆる無線規格に対応しています。

街の修理店が保有するような設備ではありません。しかしスマートドクタープロは創業以来の品質管理への姿勢から、この設備を自社で導入し約11年間にわたって実運用してきました。

Rohde&Schwarz CMW500 ワイドバンド無線通信テスター正面——LTE Band 1接続測定中。スマートドクタープロが修理後の電波品質確認に実運用している測定器。
Rohde&Schwarz CMW500(ワイドバンド無線通信テスター)——スマートドクタープロが約11年間実運用している電波品質測定器

スマートドクタープロが保有する測定設備

  • CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)|ローデ・シュワルツ社製|約11年間実運用
  • FSV(スペクトラム・アナライザ)|ローデ・シュワルツ社製|継続運用中

▶ 測定設備の詳細・CMW500による品質管理についてはこちら


CMW500で何がわかるのか

CMW500を使った測定では、主に以下の項目を修理前後で確認します。

確認項目① 送信出力

修理前後で端末の送信出力に変化がないかを数値で確認します。出力が変化していれば、それは修理が電波特性に影響を与えた可能性を示します。

確認項目② 周波数特性

端末が正しい周波数帯域で電波を発しているかを確認します。周波数がずれていれば、他の通信に干渉するリスクがあります。

確認項目③ 変調精度

電波の変調が正確に行われているかを確認します。変調精度が低下すると通話品質やデータ通信速度に影響します。

確認項目④ 修理前後の比較

重要なのは単体での測定値だけでなく、修理前の測定値と修理後の測定値を比較することです。修理によって数値が変化していないことを確認することが工事設計合致義務の核心です。

Rohde&Schwarz CMW500 ワイドバンド無線通信テスター——LTE Band 1(FDD)接続測定中。周波数2117.2MHz(DL)・1927.2MHz(UL)、スループット DL 1.953Mbps / UL 2.216Mbps を確認。スマートドクタープロの修理後品質管理工程。
CMW500の測定画面——LTE Band 1・周波数2117.2MHz・スループット DL 1.953Mbps / UL 2.216Mbpsを実測確認

CMW500でわからないことも正直にお伝えします

測定器は万能ではありません。

CMW500で確認できないこと

  • 端末が出荷時から持つ電波特性の絶対値の評価
  • 修理とは無関係なソフトウェア的な問題の検出
  • 経年劣化による電波特性の変化の検出

スマートドクタープロが測定で確認しているのは「修理という行為が電波特性に影響を与えていないこと」です。それ以上でも以下でもありません。

この点を正直にお伝えすることが、信頼に値する修理店の姿勢だと考えています。


なぜスマートドクタープロは測定を続けるのか

測定には時間がかかります。設備の維持にはコストがかかります。

それでもスマートドクタープロが約11年間測定を続けてきた理由は一つです。

登録修理業者として技適の再付与を行う以上、その責任を数値で証明できなければならないという考え方です。

「おそらく問題ないだろう」という判断でお客様に端末を返すことは、スマートドクタープロの品質管理の考え方と相容れません。

修理前に測定し、修理後に測定し、差異がないことを確認してから技適を再付与する。この工程を当たり前のこととして続けることが、登録修理業者としての誠実な姿勢だと考えています。

シールドボックス内でiPhoneの電波品質をエア測定——外部電波を遮断した密閉環境で修理後のiPhoneが正常な電波特性を維持しているかを確認。スマートドクタープロの修理後品質管理工程。
シールドボックス内でのエア測定——外部電波を完全遮断した環境でiPhoneの電波特性を実測確認

修理店を選ぶ際の判断基準として

修理店に問い合わせる際、以下の質問をしてみてください。

質問①

修理後の電波測定を実施していますか?どのような測定器を使っていますか?
→ 測定器の機種名を即答できる修理店は実際に測定を行っている可能性が高い

質問②

工事設計合致義務についてどのような対応をしていますか?
→ この言葉を知っているかどうかが修理店の専門性を判断する基準になる

「実施しています」という返答だけで測定器の名前を答えられない場合、測定の実態がない可能性があります。


このシリーズの総まとめ

本記事はスマホ修理と電波品質シリーズの第3弾です。3本を通じてお伝えしたかったことは一つです。

登録修理業者であること、測定設備を保有していること、そして実際に測定を続けていること。この3つが揃って初めて、修理後の技適再付与に責任を持てると考えています。

条件 未登録業者 登録業者(測定設備なし) スマートドクタープロ
登録修理業者
電波測定設備の保有 CMW500・FSV
修理前後の実測 約11年間継続
技適の再付与 できない △ 権限はある 実測の上で実施
ISO9001:2015認証 多くは 取得済み
スマートドクタープロが保有するRohde&Schwarz製電波品質測定システム一式——FSVシグナルアナライザー・CMW500ワイドバンド無線通信テスター・シールドボックスで構成。修理後の工事設計合致確認に使用。
測定システム一式(左:FSVシグナルアナライザー、中:CMW500、右:シールドボックス)——このような設備を保有する修理業者は国内外できわめて稀

スマートドクタープロは引き続き、数値で証明できる品質管理を続けてまいります。


よくある質問(FAQ)

電波品質とは何ですか?
スマートフォンが発する電波の品質とは、送信出力・周波数特性・変調精度などの指標のことです。これらが国の定めた技術基準の範囲内に収まっていることが、技適マークの前提条件です。修理によってこれらの数値が変化していないことを確認するのが工事設計合致義務の本質です。
CMW500とは何ですか?
CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)はドイツのローデ・シュワルツ社が製造する世界基準の無線通信測定器です。通信事業者・研究機関・メーカーの開発現場で使用される本格的な測定器であり、LTE・5G・Wi-Fi・Bluetoothなど現代のスマートフォンが使用するあらゆる無線規格に対応しています。スマートドクタープロはこの設備を自社で保有し約11年間実運用しています。
CMW500で修理前後に何を確認しますか?
送信出力の変化・周波数特性の変化・変調精度の変化を修理前後で比較確認します。修理によってこれらの数値に差異がないことを確認した上で技適の再付与を行います。
CMW500でわからないことはありますか?
CMW500は修理前後の電波特性の変化を数値で確認するための設備です。端末そのものが出荷時から持つ電波特性の絶対値を評価するものではなく、修理とは無関係なソフトウェア的な問題や経年劣化による変化を検出するものでもありません。修理という行為が電波特性に影響を与えていないことを確認する設備です。
工事設計合致義務とは何ですか?
登録修理業者が修理後に端末の電波特性が修理前と同等であることを確認する義務のことです。この確認には専用の電波測定設備が必要ですが、現実には測定設備を保有している修理店はほぼ存在しません。スマートドクタープロはCMW500による実測を行った上で義務を果たしています。

ご相談・修理のお問い合わせ

スマートドクタープロはCMW500・FSVによる電波測定を約11年間実運用してきた、日本初の総務大臣登録修理業者(T000002・R000002)です。修理後の電波測定についてご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。予約不要・即日対応・全国郵送修理も承っています。

iPhone・iPad修理のご相談はスマートドクタープロへ

0120-960-690

営業時間/月〜金 11:00〜21:00 土日祝 10:00〜21:00(年中無休)/予約不要・データそのまま・全国郵送対応

スマートドクタープロ 編集部

この記事の執筆・監修

スマートドクタープロ 技術開発チーム

2009年創業。日本初の総務大臣登録修理業者(T000002 / R000002)ISO9001:2015認証取得(スマートフォンパーツ輸入・修理)。ローデ・シュワルツ社製CMW500等の専用測定器を約11年間実運用。年間6万件以上のApple製品・Android端末修理実績を持つ専門家チームが、現場の経験に基づいてコンテンツを作成・監修しています。

この記事の監修
執筆:スマートドクタープロ編集部技術監修:スマートドクタープロ 技術品質管理室

スマートドクタープロ(運営:株式会社クレア/法人番号 8120001165987)。総務省登録修理業者(電気通信事業法:T000002/電波法:R000002)・ISO9001:2015認証。年間6万件以上の修理実績をもとに、編集部が作成し技術品質管理室が内容を監修しています。

総務省
登録修理業者
電気通信事業法:T000002
電波法:R000002
ISO 9001:2015
年間修理実績
6万件以上
(年間)
掲載情報は公開日時点の内容です。Appleの仕様変更・iOSアップデート・法令改正などに応じて、技術品質管理室が定期的に内容を見直し・更新しています。