

【この記事でわかること】
- 修理後の「電波品質」とは何を指すのか
- CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)とは何か
- CMW500で修理前後に何を確認するのか
- CMW500でわからないことも正直にお伝えする
- スマートドクタープロが測定を続ける理由
「修理後の電波測定を実施しています」
この言葉を聞いて、具体的に何を測定しているのか、何がわかるのかをイメージできる方はほとんどいないでしょう。
電波は目に見えません。だからこそ「測定した」という言葉だけでは、その意味を正確に伝えることができません。
この記事では、スマートドクタープロが約8年間実運用してきた電波測定器CMW500を使って、修理後に何を確認しているのか、そしてなぜそれが重要なのかを具体的にお伝えします。
目次
そもそも「電波品質」とは何か
スマートフォンが発する電波には、品質の基準があります。
出力が強すぎれば他の通信機器に干渉します。弱すぎれば通話が途切れたり、データ通信が不安定になります。発射する周波数がずれれば、意図しない通信帯域に影響を与えます。
これらを国が定めた技術基準の範囲内に収めることが、スマートフォンメーカーに課された義務であり、技適マークはその証明です。
修理によってこの電波品質が変化していないかを確認すること。それが工事設計合致義務の本質です。
| 電波品質の指標 | 内容 | 問題が起きると |
|---|---|---|
| 送信出力 | 電波の強さ | 他の通信機器への干渉・通話不安定 |
| 周波数特性 | 電波の周波数帯域 | 意図しない通信帯域への影響 |
| 変調精度 | 電波の変調の正確さ | 通話品質・データ通信速度の低下 |
CMW500とは何か

スマートドクタープロが実際に使用するローデ・シュワルツ社製CMW500(無線通信テスタ)によるLTE電波品質測定の様子
CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)は、ドイツのローデ・シュワルツ社が製造する世界基準の無線通信測定器です。
通信事業者・研究機関・メーカーの開発現場で使用される本格的な測定器であり、LTE・5G・Wi-Fi・Bluetoothなど現代のスマートフォンが使用するあらゆる無線規格に対応しています。
街の修理店が保有するような設備ではありません。しかしスマートドクタープロは創業以来の品質管理への姿勢から、この設備を自社で導入し約8年間にわたって実運用してきました。
スマートドクタープロが保有する測定設備
- CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)|ローデ・シュワルツ社製|約8年間実運用
- FSV(スペクトラム・アナライザ)|ローデ・シュワルツ社製|継続運用中
CMW500で何がわかるのか
CMW500を使った測定では、主に以下の項目を修理前後で確認します。
CMW500でわからないことも正直にお伝えします
測定器は万能ではありません。
CMW500で確認できないこと
- 端末が出荷時から持つ電波特性の絶対値の評価
- 修理とは無関係なソフトウェア的な問題の検出
- 経年劣化による電波特性の変化の検出
スマートドクタープロが測定で確認しているのは「修理という行為が電波特性に影響を与えていないこと」です。それ以上でも以下でもありません。
この点を正直にお伝えすることが、信頼に値する修理店の姿勢だと考えています。
なぜスマートドクタープロは測定を続けるのか

CMW500・電波測定設備の品質基準|ローデ・シュワルツ導入のスマートドクタープロ
測定には時間がかかります。設備の維持にはコストがかかります。
それでもスマートドクタープロが約8年間測定を続けてきた理由は一つです。
登録修理業者として技適の再付与を行う以上、その責任を数値で証明できなければならないという考え方です。
「おそらく問題ないだろう」という判断でお客様に端末を返すことは、スマートドクタープロの品質管理の考え方と相容れません。
修理前に測定し、修理後に測定し、差異がないことを確認してから技適を再付与する。この工程を当たり前のこととして続けることが、登録修理業者としての誠実な姿勢だと考えています。
修理店を選ぶ際の判断基準として
修理店に問い合わせる際、以下の質問をしてみてください。
「修理後の電波測定を実施していますか?どのような測定器を使っていますか?」
→ 測定器の機種名を即答できる修理店は実際に測定を行っている可能性が高い
「工事設計合致義務についてどのような対応をしていますか?」
→ この言葉を知っているかどうかが修理店の専門性を判断する基準になる
「実施しています」という返答だけで測定器の名前を答えられない場合、測定の実態がない可能性があります。
このシリーズの総まとめ
本記事はスマホ修理と電波品質シリーズの第3弾です。3本を通じてお伝えしたかったことは一つです。
登録修理業者であること、測定設備を保有していること、そして実際に測定を続けていること。この3つが揃って初めて、修理後の技適再付与に責任を持てると考えています。
| 条件 | 未登録業者 | 登録業者(測定設備なし) | スマートドクタープロ |
|---|---|---|---|
| 登録修理業者 | ✕ | ✅ | ✅ |
| 電波測定設備の保有 | ✕ | ✕ | ✅ CMW500・FSV |
| 修理前後の実測 | ✕ | ✕ | ✅ 約8年間継続 |
| 技適の再付与 | ✕ できない | △ 権限はある | ✅ 実測の上で実施 |
| ISO9001:2015認証 | ✕ | 多くは✕ | ✅ 取得済み |
スマートドクタープロは引き続き、数値で証明できる品質管理を続けてまいります。
よくある質問(FAQ)
- 電波品質とは何ですか?
- スマートフォンが発する電波の品質とは、送信出力・周波数特性・変調精度などの指標のことです。これらが国の定めた技術基準の範囲内に収まっていることが、技適マークの前提条件です。修理によってこれらの数値が変化していないことを確認するのが工事設計合致義務の本質です。
- CMW500とは何ですか?
- CMW500(ワイドバンド無線通信テスタ)はドイツのローデ・シュワルツ社が製造する世界基準の無線通信測定器です。通信事業者・研究機関・メーカーの開発現場で使用される本格的な測定器であり、LTE・5G・Wi-Fi・Bluetoothなど現代のスマートフォンが使用するあらゆる無線規格に対応しています。スマートドクタープロはこの設備を自社で保有し約8年間実運用しています。
- CMW500で修理前後に何を確認しますか?
- 送信出力の変化・周波数特性の変化・変調精度の変化を修理前後で比較確認します。修理によってこれらの数値に差異がないことを確認した上で技適の再付与を行います。
- CMW500でわからないことはありますか?
- CMW500は修理前後の電波特性の変化を数値で確認するための設備です。端末そのものが出荷時から持つ電波特性の絶対値を評価するものではなく、修理とは無関係なソフトウェア的な問題や経年劣化による変化を検出するものでもありません。修理という行為が電波特性に影響を与えていないことを確認する設備です。
- 工事設計合致義務とは何ですか?
- 登録修理業者が修理後に端末の電波特性が修理前と同等であることを確認する義務のことです。この確認には専用の電波測定設備が必要ですが、現実には測定設備を保有している修理店はほぼ存在しません。スマートドクタープロはCMW500による実測を行った上で義務を果たしています。
ご相談・修理のお問い合わせ
スマートドクタープロはCMW500・FSVによる電波測定を約8年間実運用してきた、日本初の総務大臣登録修理業者(T000002・R000002)です。修理後の電波測定についてご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。予約不要・即日対応・全国郵送修理も承っています。
<修理のお問い合わせ窓口>
ご来店・郵送修理のご相談は、まずはお気軽にお問い合わせください!
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この記事の執筆・監修 スマートドクタープロ 技術開発チーム 2009年創業。日本初の総務大臣登録修理業者(T000002 / R000002)。ISO9001:2015認証取得(スマートフォンパーツ輸入・修理)。ローデ・シュワルツ社製CMW500等の専用測定器を約8年間実運用。年間6万件以上のApple製品・Android端末修理実績を持つ専門家チームが、現場の経験に基づいてコンテンツを作成・監修しています。 |





























