修理事例・お客様の声

MacBook Pro A1398 がガタガタ|バッテリー膨張を1時間半で交換【大阪】

机に置くとガタガタするMacBook Pro A1398。原因はバッテリー膨張で、1時間半で交換した事例
結論

「机に置くとガタガタする」MacBook Pro(A1398)です。開けるとバッテリーの6セルすべてが膨張し、底面を内側から押し上げていました。該当型番のバッテリーに在庫があったため、お預かりから約1時間半で交換。データはそのまま、揺れも解消しました。

底面カバーを外したMacBook Pro A1398の内部。手前の6セルのバッテリーが膨らんでいる
底面カバーを外した状態。手前に並ぶ6つのセルがバッテリーです。平らなはずの表面が、どれも盛り上がっています。

ご相談の経緯──友人の一言と、AI(ChatGPT)での検索

アメリカから日本に来られている留学生のK・T様です。最近、MacBookを机に置くとガタガタと揺れるようになったとのこと。最初は机のせいかと思われたそうですが、どこに置いても同じでした。

友人に話したところ「それはバッテリーが膨張している。交換しないと火事になるよ」と言われ、怖くなってAI(ChatGPT)で修理店を調べ、当店にお越しになりました。

店頭では英語でご説明し、症状の原因・作業内容・所要時間をご納得いただいてから作業に入りました。

この事例のポイント
  • MacBookが机の上でガタつく・浮くのは、バッテリー膨張の典型的なサインです。
  • 型番A1398は15インチRetinaモデル(2012〜2015年)。バッテリー型番A1618から、2015年モデルと特定できました。
  • 在庫があったため約1時間半で完了。PCのバッテリーは全機種を常時在庫しているわけではないので、事前のお問い合わせが確実です。

症状──「ガタガタする」の正体は、底面の膨らみ

MacBookの底面は本来、四隅のゴム足で机に接します。バッテリーが膨張すると、内側から底面のアルミカバーを押し上げ、中央が少し膨らんだ形になります。すると四隅のうちどこかが浮き、置くたびにガタつきます。

K・T様の端末も、底面カバーの中央がわずかに盛り上がっていました。外から見て分かるほどではありませんが、平らな机に置くと揺れる。この「揺れ」が、内部で起きていることの最初のサインです。

膨張が進むと、トラックパッドがクリックしにくくなる、キーボードが浮く、底面カバーの隙間が広がる、といった症状に変わっていきます。

型番A1398から分かる、このMacBook Proのこと

MacBookの底面には「A」から始まる型番が刻印されています。今回のA1398は、MacBook Pro(Retina, 15インチ)のうち2012年〜2015年に発売されたモデルに共通する型番です。同じA1398でも世代が4つあるため、内部のバッテリー型番で世代を特定します。

A1398の世代とバッテリー型番
  • A1417:Mid 2012/Early 2013
  • A1494:Late 2013/Mid 2014
  • A1618:Mid 2015(今回はこれ)

今回の端末は、バッテリーがA1618でしたのでMacBook Pro(Retina, 15-inch, Mid 2015)です。主な仕様は次のとおりです。

  • 発売:2015年5月
  • CPU:第4世代 Intel Core i7(クアッドコア、2.2GHz/2.5GHz/2.8GHz)
  • メモリ:16GB(オンボード・増設不可)
  • ストレージ:PCIeフラッシュ 256GB/512GB/1TB
  • ディスプレイ:15.4インチ Retina(2,880×1,800)
  • トラックパッド:感圧タッチ(Force Touch)
  • バッテリー:A1618・11.36V・99.5Wh・8,755mAh(6セル)
  • 端子:Thunderbolt 2×2、USB 3×2、HDMI、SDXC、MagSafe 2

発売から10年を超えたモデルで、Appleではビンテージ製品・オブソリート製品の扱いになり、Appleでの修理受付が制限される場合があります。当店では、この世代のバッテリー・液晶・基板の修理に対応しています。

診断──6セルすべてが膨張、基板への影響はなし

底面カバーを外して確認しました。

取り外したMacBook Pro A1398のバッテリーを横から見た写真。セルが厚く膨らんでいる
取り外したバッテリーを横から。本来は平らなセルが、厚みを増して波打っています。
取り外したMacBook Pro A1398のバッテリー(A1618・6セル)を上から見た写真
取り外したバッテリー全体。6つのセルが1枚の基板でつながった構造です。片側だけでなく、全セルが膨らんでいました。
  • バッテリー6セルすべてに膨張あり。片側だけではなく全体
  • 底面カバーの内側に、セルが押し当たった跡
  • ロジックボード・ファン・SSDに損傷や液漏れの痕跡なし
  • トラックパッドはまだ正常に押せる状態(膨張の初期〜中期)

基板に影響が出る前の段階でお持ち込みいただけたため、バッテリー交換だけで完結できる状態でした。

膨張したバッテリーは、何が危ないのか

リチウムイオンバッテリーは、劣化が進むと内部の電解液が分解してガスが発生し、パックが膨らみます。膨らみそのものが直ちに発火するわけではありません。危ないのは、膨らんだ状態で外から力が加わったり、内部の隔膜が破れたりして、内部で短絡が起きたときです。

ノートPCのバッテリーはスマートフォンより容量が大きく(今回は99.5Wh)、しかも本体の底面いっぱいに広がっています。膨らんだセルの上にキーボードやトラックパッドが載っている構造なので、使い続けるほど圧迫が増えます

膨張に気づいたら、やらないでほしいこと
  • 膨らんだ部分を押して戻そうとする:内部の隔膜を傷め、短絡の原因になります。
  • 充電したまま使い続ける:発熱がガスの発生を加速させます。
  • 自分で底面を開けて外す:MacBookのバッテリーは強力な接着で固定されており、こじると穿孔します。
  • カバンに入れて持ち歩き続ける:圧迫と温度変化が重なります。修理に出すまでは平らな場所に置いてください。
  • 「まだ使えるから」と先送りする:膨張は元に戻りません。進むだけです。

修理内容──在庫があったため、約1時間半で交換

  1. 症状・データの重要度を確認。バックアップの有無をお聞きし、作業内容と所要時間をご説明
  2. 底面カバーを開け、バッテリーコネクタを外して通電を遮断
  3. 膨張したバッテリー(A1618・6セル)を、接着を緩めながら穿孔しないように取り外し
  4. 底面カバー内側・トラックパッド周辺の状態を確認
  5. 新しいバッテリーを取り付け、コネクタ接続
  6. 起動・充電・バッテリー認識・トラックパッドのクリックを確認
  7. 底面カバーを閉じ、平らな面でガタつきが消えたことを確認してお渡し

今回はA1618の在庫があったため、その場でお預かりして約1時間半で完了しました。ただし、ノートPCのバッテリーは機種ごとに形が違い、全型番を常時在庫しているわけではありません。お持ち込み前に型番(底面のAから始まる番号)をお知らせいただければ、在庫の有無と所要時間をその場でお答えできます。

修理の結果

バッテリー交換後、起動・充電・バッテリー認識はいずれも正常。底面の膨らみが消え、机に置いてもガタつかなくなりました。ストレージには触れていないため、データはそのままです。作業時間は約1時間半。バッテリー交換は消耗品交換として、修理規約に基づく保証をお付けしています。

お客様の声──K・T様(アメリカからの留学生)

いただいた口コミ

「英語での対応もしていただきありがとうございました。安心して使えます。」

当店では日本語のほか英語でのご説明に対応しています。海外からのお客様の修理は珍しいことではなく、症状の説明から作業内容・お支払いまで、翻訳アプリも併用しながら進めます。

MacBook・ノートPCの修理について

当店ではMacBookをはじめとするノートPCの修理を月に70台ほどお受けしています。そのうちバッテリー交換は月に30台ほど。膨張に気づいてお持ち込みになる方が最も多く、次いで「充電が持たない」「電源が入らない」です。

バッテリー交換のほか、液晶交換、そして基板修理まで自社ラボ内で対応しています。基板修理は、Appleでの修理受付が終了した世代でも、損傷の状態によっては対応できます。近日中に、MacBook Airの基板修理の事例も公開します。

費用は機種・作業内容で異なります。このページ内の「簡単見積もり」、またはMac修理のご案内ページでご確認ください。

当店の修理現場から

現場の一言
  • 「ガタガタする」でお持ち込みになる方の多くは、バッテリーが膨らんでいることをご存じありません。MacBookが平らな机で揺れたら、まずバッテリーを疑ってください
  • 2015年前後のMacBook Proは、バッテリーの寿命を迎える時期に入っています。膨張は突然ではなく、数か月かけて進みます。
  • ノートPCのバッテリーは機種ごとに形が違います。型番をお知らせいただいてからお越しいただくと、在庫確認から交換までが一度で済みます

当店は総務省登録修理業者(R000002/T000002)として、またISO 9001:2015認証のもと、2009年から心斎橋の店舗で修理を行っています。年間6万件以上の修理実績があり、MacBookのバッテリー・液晶・基板修理まで自社ラボ内で完結します。

よくあるご質問(MacBookのガタつき・バッテリー膨張)

Q. MacBookが机の上でガタガタします。バッテリーが原因ですか?

可能性が高いです。バッテリーが膨張すると底面カバーを内側から押し上げ、中央が膨らんで四隅が浮きます。平らな机でも揺れるようなら、底面の中央を横から見て、わずかに盛り上がっていないか確認してみてください。確認が難しければ、そのままお持ちください。

Q. 膨張したバッテリーは、本当に火事になりますか?

膨らみそのものが直ちに発火するわけではありません。ただし、膨らんだ状態で押されたり、内部の隔膜が破れたりすると短絡し、発熱・発火につながる危険があります。ノートPCのバッテリーは容量が大きいため、気づいたら早めに交換してください。

Q. 自分の MacBook の型番はどこで確認できますか?

底面のゴム足の近くに「Model A1398」のように刻印されています。また、画面左上のAppleメニュー→「このMacについて」で機種名と年式が分かります。A1398のように同じ型番で複数の世代がある場合は、年式もあわせてお知らせください。

Q. バッテリー交換にどれくらい時間がかかりますか?

在庫がある機種なら、今回のように1時間半ほどで完了します。在庫がない機種は取り寄せになるため、数日いただくことがあります。お持ち込み前に型番をお知らせいただければ、在庫の有無と所要時間をお答えします。

Q. バッテリー交換でデータは消えますか?

消えません。バッテリー交換ではストレージ(SSD)に触れないため、データはそのまま残ります。今回も初期化や復元は行っていません。念のためバックアップを取ってからお持ちいただくと、より安心です。

Q. 発売から10年近いMacBookでも修理できますか?

できます。2015年前後のMacBook ProはAppleのビンテージ・オブソリート製品の扱いになり、Appleでの修理受付が制限されることがあります。当店では部品が手配できる限り、バッテリー・液晶・基板の修理に対応しています。まず型番をお知らせください。

Q. 日本語が得意でなくても相談できますか?

できます。英語でのご説明に対応しており、翻訳アプリも併用します。今回のK・T様もアメリカからの留学生で、症状の説明から作業内容・お支払いまで英語で進めました。

Q. 修理費用はどこで確認できますか?

機種と作業内容によって異なります。このページ内の「簡単見積もり」で機種を選んでいただくか、Mac修理のご案内ページをご覧ください。バッテリー交換の場合は、型番をお知らせいただければ在庫と合わせてお答えします。

用語の解説(バッテリー膨張・セル・型番・Force Touch・ビンテージ製品)
  • バッテリー膨張:リチウムイオン電池の劣化で内部にガスが発生し、パックが膨らむ現象。元には戻らない。
  • セル:バッテリーパックを構成する個々の電池。MacBook Pro 15インチは6セル構成。
  • 型番(Aナンバー):Apple製品の底面に刻印された「A」から始まる番号。同じ型番でも複数の世代があることがある。
  • Force Touch(感圧タッチ):2015年モデルから採用された、押す強さを検知するトラックパッド。
  • ビンテージ製品・オブソリート製品:Appleが販売終了から一定期間を経た製品に付ける区分。修理受付が制限される。

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この記事の監修
執筆:スマートドクタープロ編集部監修:古賀潤一郎(代表)

スマートドクタープロ(運営:株式会社クレア/法人番号 8120001165987)。総務省登録修理業者(電気通信事業法:T000002/電波法:R000002)・ISO 9001:2015認証。基板の電源IC・充電IC・漏電まで診断・修理できる技術力と、年間6万件以上の修理実績をもとに、編集部が作成し、代表・古賀潤一郎(大阪心斎橋本店)が監修しています。

総務省
登録修理業者
電気通信事業法:T000002
電波法:R000002
ISO 9001:2015
年間修理実績
6万件以上
(年間)
掲載情報は公開日時点の内容です。Appleの仕様変更・iOSアップデート・法令改正などに応じて、技術品質管理室が定期的に内容を見直し・更新しています。